『日本のピアノ100年』とコマーシャルピアノ

文庫本になった『日本のピアノ100年』(草思社)の100頁に、コマーシャルピアノについての一節がある。

 

 

 

 

ボク( Kurze Finger )はAmazonのレビューに「必読書である」と書いた。本書の一部を読んで、やっと事情が分かったような気がした。


ウチにあるDS 5.5 がコマーシャルピアノの部類に属するのかどうかは不明であるが、とにかくアメリカのピアノの大部分が上記のようなものであった(ある)ことは、押さえておくべきだろう。
鍵盤板に一気にドリルで穴を開け、溶けた鉛をじかに流し込む、という荒っぽいやり方は、上記のイメージに対応している。スタインウェイは別格で(周知のとおりニーダーザクセン出身の Heinrich Steinweg が創業者)、グランドピアノにはシュタインビューラー氏が自分で細幅鍵盤を組込むという話だから、あまり心配はいらないのかもしれない。それでも、down weight や up weight、鍵盤の沈み込みが 10㎜+-0,1㎜ になっているかなどを確かめたほうがよい。
「そんな細かいことを気にしないでもいいのでは」という意見もありうる。とにかくボク( Kurze Finger )は、P技研工業に発送する前にベートーヴェン「田園」のピアノ・ソロの一節を弾いてみた。(嵐が過ぎて牧歌に移行するところ)

DS 5.5 では、まったくレガートにならなかった。もう一台の15/16サイズのブラザーピアノでは、ちゃんとレガートになった。P技研工業から戻った今では、ほぼレガートで弾くことができる。
ボク( Kurze Finger )の場合は調律師ISAMU. H氏(超一流かどうかは知らないが、長年にわたって日比谷のTホテルや赤坂のG賓館のグランドピアノの調律を担当している)にケアしてもらい、P技研工業に改造を依頼することができたので、幸運だったと言える。おそらくP技研工業は、もうこりごりで、今後改造はやってくれないだろう。

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