細幅鍵盤の勝ちーー!!

細幅鍵盤(7/8サイズ)が標準鍵盤とどれほど違うのか、具体的に比較してみた。
10月に試弾にきたTaekoさん(京都府在住)が、ここ Kurze Finger スタジオで、細幅鍵盤上の手の形を撮影し、のちほど自宅の標準鍵盤上で、同一箇所の同一音程を撮影したものを、比較する。

1.ショパン、スケルツォ3番(楽譜は春秋社版)

7/8サイズの細幅鍵盤で(DS5.5)

左手の親指で、小指から10度離れた黒鍵と、8度の黒鍵の二つを押さえる
Taekoさんのスパンは19,5㎝だが、ちゃんと押さえている。

同上。右側から撮影。

標準鍵盤ではどうか。

Taekoさんのコメント:10度にまったく届きません。
(なお7/8サイズ・キーボードでは1オクターブが154㎜。
標準鍵盤では1オクターブが165㎜。)

同上。右上から撮影。
一回戦は細幅鍵盤の勝ちーー!

2.ショパン、スケルツォ2番(楽譜は春秋社版)

7/8サイズの細幅鍵盤
で(DS5.5)

左手の親指で、小指から11度離れた黒鍵を押さえ、なおかつ人差指で6度離れた白鍵を押さえる
Taekoさんのスパンは19,5㎝だが、ちゃんと押さえている。

同上。右側から撮影。

標準鍵盤ではどうか。

Taekoさんのコメント:11度の音程で、さらに届きません

同上。右側から撮影。
二回戦も細幅鍵盤の勝ちーー!

3.ショパン、スケルツォ1番(終結部)(楽譜は春秋社版)

7/8サイズの細幅鍵盤で(DS5.5)

右手は9度をまたいで、しかも親指は白鍵二枚を押さえる。左手は9度をまたいで、
しかも親指は白鍵二枚を押さえる。Taekoさんのスパンは19,5㎝だが、ちゃんと押さえている。

同上。左側から撮影。

標準鍵盤ではどうか。

Taekoさんのコメント:両手とも9度の音程なので、届きますが、完全に拡げきった状態なので、指によって強さの強弱などは付けられません

同上。左側から撮影。
三回戦は細幅鍵盤の優勢勝ちーー!

4.ショパン、スケルツォ1番(中間部)(楽譜は春秋社版)

7/8サイズの細幅鍵盤(DS5.5)

右手親指は10度をまたいで、(ときには11度もまたいで)静かにメロディーを奏でなければならない。Taekoさんのスパンは19㎝だが、ちゃんと押さえている。

同上、左側から撮影。

標準鍵盤ではどうか。

Taekoさんのコメント:10度の音程は届かないため、メロディーをなめらかに弾けません。

同上、左側から撮影。
四回戦も細幅鍵盤の勝ちーー!

5.フランク、ヴァイオリン・ソナタ(中間部)(楽譜はJacobsen版)

7/8サイズの細幅鍵盤で(DS5.5)

Franckでは10度はあたりまえ。さらに3指が、小指から5度、親指から6度を押さえている。
このあとも同様の和音が続く。

同上。左側から撮影。

標準鍵盤ではどうか。
Taekoさんのコメント:白鍵の長10度は、黒鍵10度より遠いです届きません

同上。左側から撮影。
五回戦は細幅鍵盤の圧勝ーー!

以上をまとめると、細幅鍵盤(7/8サイズ)の勝ちーー!!

それにしても、どうしてLサイズ(標準鍵盤)の楽器しか製造・販売されていないのでしょう?
不思議ですね。

ボク・ Kurze Finger は、ここ数年標準鍵盤を弾いていません。ほとんど見たくもない。
Taekoさんは、先日7/8サイズ・キーボード(DS5.5のピアノ)を弾いている夢を見たそうです。
可哀想に。

 

普及のためブログランキング上位を目指しています。クリックをお願いします。 にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ
にほんブログ村
こちらもよろしく。 にほんブログ村 クラシックブログ ショパンへ
にほんブログ村