🎹細幅鍵盤コンサート!

Stretto piano concerts (細幅鍵盤ピアノコンサート)をご存知だろうか?
ストレット(stretto)とはイタリア語で「狭い」という意味。細幅鍵盤のことだ。

2023年7月15日~23日に無料のオンライン・コンサートと並行してニューヨークのエンゲルマン・リサイタル・ホールで演奏会が開催された。参加者は北米各地、ブラジル、英仏独などヨーロッパ、豪州、シンガポールなどから。本稿では特にヤマハ・グランドピアノに装着されたDS5.5、DS 6.0による演奏を紹介する。(コンサート全体のURLは本稿の末尾に貼りつける。)

Alissa Zoubritski (パリ)はヤマハC2Xを演奏。ほぼDS 6.0のピアノである(1オクターブ 15,2cmのLaukhuff 6.0)。ドビュッシー「喜びの島」から。

Kaoru & Moegi Amano ー Duo Fleur de Lis はシンガポールから参加。名前からしてどう見ても日本人だ。「百合の姉妹」という触れ込み。DS5.5の鍵盤を装着したヤマハC2Xを弾いている。連弾の最後の部分を。


Eliana Yi はシアトル(ワシントン州)から参加。DS5.5の鍵盤を組込んだヤマハG3を演奏する。ドビュッシー前奏曲集IIから「妖精たちは妙なる踊り手です」など。


Caio Vital (上)と Lucas Gonçalves(下) (サンパウロ、ブラジル)はDS 6.0の細幅鍵盤を装填したヤマハC7Xを演奏した。Caio君はスカルラッティとブラームス。Lucas君はヴィラ=ロボスとショパン。(動画は貼りつけません。)


今や彼女ら、彼らは、細幅鍵盤により歴としたピアニストとして演奏している。
日本からの参加者は皆無。
中田喜直が提唱し、大橋幡岩がディアパソン・ピアノを作り、その他散発的に何度も製作された日本の細幅鍵盤のカケラも、ここでは見られない。そしてボク Kurze Finger の知る限り、日本にはDS5.5の鍵盤を装着したグランドピアノすらない。
なぜなのだろう? ダイヴァーシティ(diversity.多様性)の尊重というのは十年以上前から喧伝されていた(調べると、表層的、深層的ダイヴァーシティなどいろいろ面倒らしいが)。ごく単純に「マイノリティの立場を守る」という発想があれば、標準鍵盤に指が届かないピアニストの権利も尊重されるはずなのだが。(というか、実はむしろマジョリティなのだ。)
あえて私見を述べる。「私が悪い」「自分の努力が足りなかった」と考えがちな日本人のメンタリティ。そして「お上が、メーカーが間違ったことをするはずがない」とする(と、考えたことすらない)前提が障害になっている。ピアノが悪い、標準鍵盤一辺倒が間違っている、となぜ考えられないのか。
細幅鍵盤コンサート全体のURLはこちら。(クリック)
Stretto piano concerts

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