🎹Taekoさんがスケルツォ2番を細幅鍵盤で弾きました。
京都府のTaekoさんが、DS 6.0 のディアパソン・グランドでショパン:スケルツォ2番 (Op. 31) を弾きました。
これはほぼ、スケルツォ2番の模範演奏ではないでしょうか。
とりわけ412小節あたりは、ピアノがゆったりと歌っていて、ああグランドピアノはいいな、と羨ましくなります。
ここまでこのディアパソン 170E を手なずけるのは、並大抵の苦労ではなかったらしい。
なにしろ沖縄(年間平均湿度70%)に40年間置かれていたピアノ。長年にわたって染みこんだ湿気が、なかなか抜けない模様。そして、大橋幡岩のディアパソン・ピアノはおしなべてタッチが重いという。(このピアノの場合、鍵盤の戻りも遅いとのこと。)
その上さらに。黒鍵上部の幅が狭い。ウチのブラザー・ピアノ(DS 6.0)の黒鍵上部は 8mmある(標準鍵盤では 10mm)。それよりもディアパソン 170E の黒鍵は狭いというのだ! 指先の細い女性ピアニストにとって、細い黒鍵をヒットするのは難しい作業になる。(黒鍵間の白鍵上部には、指が入る。)
Taekoさんのスパンは、右手が19㎝、左手が19,5cm。本来はDS 5.5 (1オクターブ 140mm. 標準鍵盤は 165mm.)が適している。このディアパソン・ピアノを弾くことさえ、無理があるのだ。この演奏動画を撮影・録音するまでに、どれほど一音、一音、神経を使って調整を重ねなければならなかったか。
標準鍵盤に適合する、スパン24㎝~26㎝のピアニストが、ただただ曲想とか解釈を考えながら弾いて勝負するところを、スパンの小さいピアニストは、大脳・小脳の膨大なコントロールを動員しながら弾かなければならない。
尋常な、ちゃんとした細幅鍵盤ピアノが、現時点では日本にないからだ。
(手の小さい人は、ピアノを弾くのを諦めろ、というのでしょうか? われわれは諦めません。)