Taekoさんが F. リスト「愛の夢第3番」を演奏しました(6.0インチ)
これまで F. Liszt というと、ロマ(ジプシー)の曲弾きのような、「どーだ、すごいだろう」という虚仮威し的なイメージがあった。どうやら違うらしい。その音色のパレットには(ショパンの淡色、混合色とはまた別の)極彩色も含めた蛍光色まであるみたいだ。Quaci Cad.の煌びやかさは絶品だ。
(少々大袈裟かもしれないが)これは永久保存版の、細幅鍵盤の名演だと思う。
Taekoさんは、こうコメントしています。
「左手の10度を鍵盤の端っこに指を引っ掛けて、アルペジオにしないで無理矢理弾いてみました。届かないところはもちろん右手で補いながらです。/この10度にはもともとアルペジオが付いていたり、付いていなかったり、ですが、楽譜通りに従って弾いてみると、今まで気付かなかった内声が聴こえて、リストはちゃんと考えてアルペジオを付けているんだ、と気付かされました」。
画面をよく見ると、黒鍵には黒いビニール・テープが貼ってあります。0.1mmでも黒鍵幅を増やすためです。(ディアパソン170-E も黒鍵幅が狭い)
もともとTaekoさんの小さい手には、オクターブ5.5 インチのピアノが最適なのですが。入手困難なので、6.0 を細心の注意をもって、努力して弾きこなしているのです。
一生に一度着るだけの(ふつう)ウェディングドレスにも、カスタム・メイドがあり、微調整がある。ピアノは何年も、何十年も弾くのに、カスタム・メイドも微調整もない、標準鍵盤だけ、というのは、おかしくないですか?