第401回「南方像」の巻

ついに白塔歌仙会が401回の例会を迎えました。
「南方像」の巻
(興味のある方はプリント・アウトを作成してください。)
1句(立句)宇治の平等院の鳳凰が南を向いているので、南方像と呼ぶのだそうです。一万円札の裏にいる。これがお年玉になる。
5句 前の句に故里があるので。最初は「春三日月」だったが、そのあと「三」「日」と字重なりが続出したので、ただの「春の月」に修正。これはこれで、あっさりしてよいかも。
8句 前の句の「工場跡」を受けて、女工がキャーキャー言っている様子を連想した。最初女工寮だったけれども、「工」の字が重なるので、女子寮に。
11句 前の句が、好色ストーカーっぽいので。連衆のだれか一人ぐらい、「嘘つけ」と言って欲しかった。
14句 鏡に入り込む前句を受けて。当然「鏡の国のアリス」を連想。ハンプティ・ダンプティなど、「不思議の国」の登場人物も現れ、チェスのルールに従って移動するらしいので。
19句 直近の日曜日の「アッコにおまかせ」で、ゴーン脱出を受けて、「箱隠れゴン蔵」というTシャツが作られ、すでに8枚売れたという。
22句 オーストラリアの山火事。温暖化の影響といわれるが、トランプは地球温暖化を認めない。魚も食わないから、わざわざ日本に来たのに、寿司も食わずに焼き鳥屋で安倍クンと会食。
27句 「バベットの晩餐会」の料理のなかで印象的だったのは、ウズラの首の突き出たパイ。ここに婚約指輪を仕込んで・・・という発想。最初「指輪」だったが3句に「一輪」があるので、ダイヤに変更。
32句 NHK特集「アイアン・ロード」を見た。スキタイの鉄器。匈奴の鏃(やじり)の破壊力。単于は、漢文の教師だった父の好きな言葉だった。
*全体を眺めると、ところどころに繋がっていない句がある。「連句年鑑」最新号で、偉い人が全体を講評して「ブツブツに切れている」と書いていた。下手でも前の句を受けてつなげるのが基本のはず。孤高の名句を作りたければ、俳句の結社の方が向いているのでは。

 

 

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