白塔歌仙会第438回例会「寒の底しられぬ花」の巻
コロナ禍のためメールによる文音が続いています。
起句は恆雄さん。「しられぬ花」とは蠟梅のことで、庭の蠟梅は植木屋に触れさせずにおくと、大きな葉が花を隠すのだそうです。
清書「寒の底しられぬ花」
hakutou.438.feb.2023.脇句は同人が何句か出して、投票によって、まず各人3票を投票。今回は2句が同点1位だったので、決選投票にて決まりました。以前秋津に住んでいたころ、農家の畑の境目に、ひいらぎが挿してあった。そういう姿勢が、一族の繁栄をもたらすのだろうな、とぼんやり思いました。
第9句。差別的発言で物議をかもした〇〇水脈政務官のこと。
18句。花一杯運動、よく知らなかったのでネットで調べると、松本市の教員の一三夢(いさむ)先生の発案になるものだとか。花だけでなく、吸殻を拾おう、ゴミを拾おう、という呼びかけも広範囲に普及したとのこと。ワールドカップのスタンドでのゴミ拾いにも繋がっているかも。
25句。歌舞伎『松浦の太鼓』。これは連句に大いに関係がある。宝井其角は両国橋で、笹竹売りをしている大高源吾に会う。其角が「年の瀬や 水の流れと 人の身は」という発句を向けると、源吾は「明日待たるゝその宝船」と付けた。翌日、其角は松浦侯の邸で連句の捌きを務めている。昨日のやりとりを其角が語ると、松浦候は源吾の真意を覚り、喜色満面。そこへ隣家から山鹿流の陣太鼓。やがて源吾が火事装束のまま立ち寄り、事の次第を報告する。その額には鉢金(はちがね)。
30句。色打掛のサンプルをネットで調べると、菊、梅、桜などあるけれども、萩は見当たらない。でもここは萩でないと。