第386回「火の番」の巻

第388回「火の番」の巻 (改) 「火の番」の巻
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白塔歌仙会第386回「火の番」の巻 です。
7句 籠(こ)もよ み籠持ち 掘串(ふくし)もよ み掘串持ち ・・・ という雄略天皇御製を踏まえて。
9句 ぜぜ(銭)貝とは細螺(きさご)のこと。平安時代の物合(ものあわせ)の一種。左右に分かれ、貝の色、形、大きさなどを較べて優劣を争う遊戯。州浜台に飾るなどした。平安末期から貝合に発展した。芭蕉の処女作『貝おほひ』(寛文12年)も、俳句を右と左に配して勝ち負けを決める形になっており(のちの「蛙合戦」も同様)、物合の形式を踏襲していることがわかる。亜湖さん育ちのよさがにじみ出た句。
12句 前の「地震」を受けて。最初「大なまず」だったが、2句に「大」があるので字重なりを避けて。
14句 ヘロデ王の求めに応じて7つのヴェールの踊りを踊ったサロメ。何でも望みのものを、と言われ、ヨカナーンの首を所望する。
17句 平成最後の園遊会に雅子皇太子妃が久しぶりに出席。
20句 タニシ殿 タニシ殿 / 愛宕参りに ござらぬか  / 嫌ですよ 嫌ですよ ・・・ という「田螺殿」を踏まえて。全国の薬科大学などに伝わるという。
Youtube 田螺殿
22句 森友学園。首相夫人が一私立校の名誉校長に就任とは・・・
32句 『ユリシーズ』のスティーヴン・ディーダラスが言う:「歴史というのは、ぼくがなんとか目を覚したいと思っている悪夢なんです。」『特性のない男』のウルリヒには「歴史は永遠の仇討ちと思われた。」「どうしてひとは歴史を発明しようとしないのだろう?」とも。
36句 前の花の句「密かに眠る毒の花」を受けて。福島の1号機、2号機、3号機の格納容器は水浸しになっている。若布が浮遊しているかどうかは不明ながら。かなり挙句らしくない挙句になってしまった。とはいえ立句の「火の番」には偶然対応している。